みなさんは「ニードルパンチ」というものをご存知でしょうか。
専用のニードル=針を使って刺繍をすると、ループができて、タオルのようなもこもこが簡単にできるものです。
もこもこがどんどんできて、楽しく、ずっと刺していたくなります。
今回、そのニードルパンチを使って、もこもこワッペンのつくり方をご紹介します。
動画もありますので、ぜひチャレンジしてみてください。
コツを掴んでしまえば、楽勝ですよ。
必要なもの
刺繍の際に必要な道具と材料
- ・ニードルパンチ用のニードル
- ・糸通し(スレダー)
- ・布
- ・刺繍糸
- ・刺繍枠
- ・カーボン用紙
- ・刺繍するデザイン
- ・ボンド
- ・糸切りバサミ
- ・ボールペン
- ・マスキングテープ
ワッペンをつくる際に際に必要な道具と材料
- ・フェルト
- ・安全ピン
- ・縫い糸(刺繍糸で可)
- ・リボン
ニードルについて
ニードルパンチはメーカーさんによって、また針の太さなどさまざまありますが、今回はクローバーの「パンチニードル」を使います。
毛糸用などもありますが、「パンチニードル」は刺繍糸用の針の太さで、3本取り用、6本取り用など、種類があります。
今回は刺繍面が小さいので、3本取り用の針ででつくります。
持ち手の緑の部分をまわすと針が取れ、針の長さを短くすると小さなループ、長くするとループが長くなります。
針先は斜めにカットされ、横に穴があいています。
糸の通し方はこのあとご紹介しますね。
刺繍する際にはその斜めにカットされた面を進行方向に向けていくのですが、持ち手のお尻には突起がついていて、その突起と針先のカット面をあわせておくと、刺繍中に針先がどこを向いているかすぐに分かるようになります。
まずは図柄を布に写す
水洗いすると線が消える手芸用のカーボン用紙がありますが、
- ・ニードルパンチでは図柄を写した面が裏になる
- ・ワッペンをつくる際に裏側も隠れる
ということで、手元にあった事務用のカーボン用紙を使っています。
布の上にカーボン用紙、図柄をのせて、カーボン用紙と図柄をマスキングテープで固定します。
カーボン用紙は黒などのなっているカーボンの面を布に向けます。
表裏には気をつけてくださいね。
図柄をボールペンでなぞります。
図を写した面が裏になるので、左右が決まっているものや文字を刺繍する際は、左右に反転させたものを用意しましょう。
ニードルに糸を通す
刺繍糸は基本的に6本取りなので、3本に割きます。
ニードルの先端からお尻に向けて糸通しを入れます。
その糸通しに刺繍糸を入れて引っ張り、先端から糸を出します。
ニードルの横に空いている穴に糸通しを入れ、またそこに刺繍糸を通して引っ張ります。
斜めにカットされている方から入れるのではなく、真っ直ぐな方から入れるので、向きに注意してください。
早速刺繍しちゃいましょう
図を写した布を刺繍枠に取り付けます。
枠のネジを緩めて、内枠の上に布を置き、その布の上から外枠をはめ、ネジを締めつつ、布がピンと張った状態になるように全体的に布を引っ張っていきます。
一方向だけ強く引っ張ってしまうと図柄が歪むので注意しましょう。
また、刺繍している間に緩んでくるので、その都度、張った状態に直します。
針先から糸を2,3cmほど出しておき、針の斜めにカットされた方を進行方向に向けて布に刺します。
ループの長さが不揃いになってしまうので針の根元までしっかり刺すようにしましょう。
そのまま針を出すと勝手にループができてしまうというこの不思議さ。
抜いた針はできるだけ布から離さないように、滑らせるように次々と刺していきます。
ステッチ幅は糸の太さによって変わってくるのですが、細かく刺すとみっちりとした硬いもこもこが、粗めに刺すと柔らかい(スカスカしてしまわないようにしましょう)もこもこになります。
今回は3本どりなので2、3mmの間隔で刺していきました。
注意しなければならないのは、実際に縫っているわけではないため、ループや縫い糸が引っかかってしまうとするするほどけてしまいます。
できるだけ刺繍糸を持ちながら刺繍せず、何かに引っかからないようにしてください。
糸がなくなりそうなときや色を変える時は、裁縫のような玉留めをせずに、最後に刺したところを軽く押さえて、ニードルを引っ張り、また2,3cmほど出して糸を切っておきます。
押さえて引っ張らないとほどけてしまうので注意してくださいね。
この注意点に気をつけながら、全面刺繍していきます。
できました!
このもこもこがなんともしあわせを与えてくれます。
糸の処理
縫ってはいないニードルパンチですので、引っかかってほどけてしまわないように、裏側全面にボンドをつけて固めて留めます。
洗濯にも強い手芸用のボンドをおすすめしますが、今回は手持ちの木工用ボンドを使ってしまいました。
出ている糸を布のギリギリでカットし、ボンドをつけて乾燥させます。
たまに刺繍中にすでにできたループに刺した針が引っかかって、糸が飛び出てしまうことがあります。
その場合は、ボンドを乾かしたあと、表面が平らになるようにカットしてきれいにしてあげましょう。
これで本体は完成です。
ここまでやると満足してほったらかしてしまうのですが、ちゃんとワッペンに仕上げます。
ワッペンに仕上げる
あて布をして、裏側から軽くスチームアイロンをかけましょう。
もこもこがふっくらします。
縫い代部分を残して余分な布をカットし、裏面につけるフェルトも丸くカットします。
フェルトは図柄の外枠より、ひと回り小さくしておくのがポイントです。
そしてフェルトに切れ目を入れておきます。
安全ピンを通したリボンを入れるので、その幅のサイズです。
安全ピンにリボンを通し、それをフェルトに挟み入れ、縫っておきます。
ワッペンの枠が丸いので、均一にギャザーを入れるために刺繍した布の縫い代部分を細かめに縫い、さらに余分な縫い代を切ります。
その縫った糸を引っ張り、ギャザーを寄せて丸くし、ボンドで固定します。
そこに先ほどつくっておいたフェルトをボンドで軽くつけ、縫い合わせます。
完成です!
フェルトやリボン、安全ピンは100均でも入手できますのでぜひつくってみてください。
今回はワッペンに仕上げましたが、金具を変更すればブローチもできます。
また、刺繍糸を太くして大きな面を刺繍すれば、クッションカバーなどもできるので、いろいろつくれそうですよね。